2023年02月26日
楽チンなスタイルで

二月も終わり、最後の日曜日。
梅見でもと車を走らせ毎年ウメを拾う湖畔の公園へ。
途中、これまたいつものスーパーで地産の野菜を山と買い目的地に着いたのがちょうどお昼時。予想通りの完全無人状態でした。

予定の場所に車を停めていつものスタイルにトランスフォーメーション。奥さんがボタンを押すとアタシが自動的に動いて後部座席から運転席と助手席へと荷物を移し替え。後部シートをフラットにして車載の青いテーブル天板をセット。そこへ新たに買ったニトリの小さなフォールディングテーブルを置く。車をハッチアップしてその下に車載のキャンプ・テーブルを置いて昼飯の支度を始める。


本日は天気予報では北風がやや強いとなっていたので耐風効果の高いいつものストームクッカー(25)に純正のガスバーナーをセット。アルコールバーナーにしなかったのは微細な火加減が必要だったから。その横で紅いケトルがゆっくりと弱火でお湯を沸かしている。湯沸かしを急がないのは食後のコーヒーのため。メシを食い終わる頃に沸けば良い。

本日の昼メシはタンパク質たっぷりの具沢山たまごうどんです。

鶏肉と醤油、酒で出しをとり椎茸、シメジなどをたっぷり入れてネギも盛り盛り。程よく煮立ったところでうどんを入れて暫し煮込みます。最後に溶き卵を掛け回し花椒と七味を振りかけ柚子胡椒を添えて出来上がり。この小さな土鍋(雑炊鍋)はかれこれ10数年使っている。ストームクッカー25にはそのまま乗せるだけ。アッパーの風防との間にはクリアランスがあって風を防ぎつつも不完全燃焼にはなりません。しかも蓄熱効果が高く火からおろしても熱々でいただけます。

奥さんはいつもの『牢名主スタイル』で昼メシの出来上がりを待ちます。出来上がった熱々の卵うどんは奥さんの前のテーブルへ。取り分けは奥さんの仕事。アタシは北風と陽射しが交互に行き交うハッチの下でヨダレ垂らしてそれを待ちます(イヌか!)。

うどんを食い終わる頃にはお湯が沸いておりお茶とコーヒーの時間となりにけり。

本日のデザートは『うぐいす餅』です。

昼メシとデザート、コーヒーを腹に収納した奥さんはいつもの『お昼寝タイム』。開け放った後部ハッチから風が入らない様にと折り畳みの銀マットを立ててあげます(なんて優しいオットセイ)。アタシはあらかたの道具類を片付て BAHCO のノコと MORA のキレモノを持って側の雑木林へ。ウッドカービングに使えそうな落ち枝探して歩きます。

適当な落ち枝から適当な長さを切り出して車に戻ると再度お湯を沸かしてお茶を一杯。奥さんは銀マットを布団代わりに掛けて眠ってます。

アタシたちが居る間に何台かの車や単車が来ましたが皆トイレを済ませ帰ってしまいます。車が来る度に何かもらえるかこの辺りに寝ぐらを持つ野良がやって来ます。去年もおりました。この悪童の様な面相によらず猫撫で声で近づいてきます。
「またアンタ来たの?なぁーんもないよ」

帰り道、麓の神社の境内を散策。小さな古い祠がたくさん立ち並ぶ境内には美しい苔と巨木。

境内の石燈籠や石積みには寄進された年、『享保』や『天保』の文字。江戸時代だね。
自宅に帰り着き、本日の道具類(NT-BOX 1個と30Lほどのボストンバッグ)を軽々と抱えるアタシに奥さんが言う。
「コレでいいね!」と。
「キャンプ?」とアタシ、
「そう、キャンプ。楽だよねー」と奥さん、
「あとはアナタの布団です〜」とアタシ、
「寝袋買う!」と奥さん、
「でもやっぱり毛布に羽根布団に戻るよ」とアタシ、
終わりなきいつもの会話を交わしながら今日の旅を終える。
追記
来週も同じ様なシチュエーションで遠出することになった。さてどんな楽チンなスタイルでいこうかな。