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2025年01月19日

ケリー爺さん(KELLY KETTLE)

ケリー爺さん(KELLY  KETTLE)
ケリー爺さん(KELLY  KETTLE)

KELLY KETTLE についてのブログは 2015年以来です。

ケリー爺さん(KELLY  KETTLE)
さて、どちらを選ぶか、、
方や満水容量 1400ml のスノーピーク TREK 1400(左)、方や満水容量 1300ml の KELLY KETTLE。見るからに差がありすぎるサイズ感。これは KELLY KETTLE という道具がもつ特殊性からきている差でございます。スノーピークのTREK シリーズは純然たるアルミ製のクッカーである。本体容量1400ml、フライパンにもなる蓋は500mlの満水容量となっています。このクッカーを使うためには何らかの熱源が必要なのはあたり前田のクラッカー!です。対する KELLY KETTLE はケトルとウッドストーブが合体した異色の道具です。これ一台で火を焚いてお湯を沸かせます。私は「ケリー爺さん」と呼んでいます。

ケリー爺さん(KELLY  KETTLE)
KELLY KETTLE の目的は湯沸かしオンリーですが、今はボトムの火床を使って調理をするための専用五徳(Hobo Stove)も売り出されています。

ケリー爺さん(KELLY  KETTLE)
私のはそれ以前に販売されていた単なるワイヤータイプのロストルです。凝った作りもなく二分割式です。

ケリー爺さん(KELLY  KETTLE)
二つ合わせてこんな風に。ボトムに溜まった熾を利用して簡単な調理が出来ます。

ケリー爺さん(KELLY  KETTLE)
KELLY KETTLE のボトムには煙突効果の吸気口となる大きなホールが設けられています。アルミ製のボトムはかなりの高温になるので草地などでは直置き厳禁です。またこのホールから長めの枝木を突っ込み先から燃やしていくやり方もあります。

ケリー爺さん(KELLY  KETTLE)
このホールから吸い込まれた空気が燃焼を促進しその炎が煙突状の本体の中を龍の如く立ち昇ります。本体は二重構造になっており煙突をグルリと囲むケトル部が広範囲に熱せられるため非常に短い時間でお湯が沸きます。基本的には追加の枝木、木材は煙突上部からポンポン放り込みますが気をつける点もあります。煙突上部からは長い枝なども構わず放り込めるのですがお湯が沸いた時に本体を持ち上げると中で立った状態で燃焼中の枝がバラバラっと崩れてボトムからこぼれ落ちてしまうのです。こうなると再び本体を被せることが出来ません。長い枝木を入れる時は燃やし始めが良く量は少なめがよろしい。それとボトムのホールは風上に向けると恐ろしく火力が上がるので風向きは要チェックです。

ケリー爺さん(KELLY  KETTLE)
ケトル本体の内側はこんな風に真っ黒になりますが他のクッカーと違い外側は汚れません。なので持ち運ぶ時に他のものを汚しません。また手入れも不要。

ケリー爺さん(KELLY  KETTLE)
ウッドストーブで焼かれたクッカーは一様に真っ黒黒スケになる。これは何かに包むか煤や脂を落としてからパッキングしないと手も道具も真っ黒になる。

ケリー爺さん(KELLY  KETTLE)
KELLY KETTLE は内燃式なので汚れるのは内側だけ。

ケリー爺さん(KELLY  KETTLE)
これは雨で湿気った枝木を燃やしているため白い煙をあげている 。この日は土砂降りの中で炊事棟に籠りせっせと湯を沸かし続けた。

ケリー爺さん(KELLY  KETTLE)
よく乾いた枝木を使えば煙は殆ど見えない。こちらは熊本県人吉市のキャンプ場で、到着後に最初の湯を沸かす。ボトムの熱で下草が焼けない様にユニフレームの五徳の上で燃やしています。

ケリー爺さん(KELLY  KETTLE)
私のものは Scout 呼ばれる1.3Lのモデルで中国製です。注ぎ口のキャップはコルク製です。アイルランド発のKELLY KETTLE ですが他社の例に漏れずここも2000年代になって製造国が中国にシフトしたそうです。ただ、ステンレス製のモデルだけは本国で作られているとのこと。これは私が KELLY KETTLE を買った10数年前に日本の代理店に問い合わせた時にもらった返答です。

ケリー爺さん(KELLY  KETTLE)
私がこの KELLY KETTLE を本社から取り寄せたのは東日本大地震の直後だったと思いますのでかれこれ14年ほど前のことです。

ケリー爺さん(KELLY  KETTLE)
その後スマホが隆盛し始めYouTubeなどで海外のキャンプやらブッシュクラフトやらが手軽に観られるようになるとそれを追う様に新たなウッドストーブたちが日本へと入ってきました。

ケリー爺さん(KELLY  KETTLE)
その後は単に湯沸かしだけではなく調理にも使えるグリルストーブ的なウッドストーブや焚き火台が出始めます。

ケリー爺さん(KELLY  KETTLE)
折り畳み式や様々な形に組み換えられるストーブも出てきました。

ケリー爺さん(KELLY  KETTLE)
一方でわが家は日本の至宝「七輪」を長らく使ってきました。そんな新旧の波に揉まれる様に気がつけばわが家の KELLY KETTLE もいつしか使われなくなりました。ネックになったのはやはりそのサイズ感でした。重量はとても軽いのに持ち運ぶにはデカすぎる、ここです。これは昔なら馬やカヌーにて運ぶ、今なら車。そうでなければひと所に据え置いて使うものだと思うのです。

ケリー爺さん(KELLY  KETTLE)
ケリー爺さん(KELLY  KETTLE)
浜に行けば松ぼっくりに流木と燃やすものはいくらでもある。ケリー爺さんを焚きつけるにはもってこいの場所だね。

ケリー爺さん(KELLY  KETTLE)
ザックをぱんぱんに膨らませて長崎の離島まで持って行ったことがある。朝から湯を沸かしお日様の下で髭を剃り残り湯で焼酎のお湯割りを作る。朝から呑む、これ離島の掟。KELLY KETTLE はそのまま軒下に置きっ放し、そんな使い方が似合うケリー爺さんです。

ケリー爺さん(KELLY  KETTLE)
私の KELLY KETTLE は1.3Lのモデルですが、同じ1300ml のお湯を沸かすならもっとコンパクトなクッカーやケトルとストーブバーナーの組み合わせで良いのです。キャンプでは焚き火台や七輪がありますしね。ではこの KELLY KETTLE に生き残る道はあるのか、、ある!きっとある!

ということで、次のキャンプにはこの「ケリー爺さん」を連れて行こうかと考えております。さて、そのデカい図体に見合った活躍となるか。

2025.02.23
ケリー爺さん(KELLY  KETTLE)
ケリー爺さん(KELLY  KETTLE)
活躍しましたぜぃ!強烈な風と雪の中、焚き火が出来ない状況でも火の粉を飛ばさず次々とお湯を沸かしてくれはった。おーきにケリー爺さん!




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この記事へのコメント
コメント、アドバイスありがとうございます。
ケリー爺さん、今回の厳冬キャンプでも活躍しましたよ。強風と吹雪の中で焚き火(焚き火台やウッドストーブ)が殆ど出来ない状況にあって火の粉を飛ばさず湯たんぽ用のお湯を次々と沸かしてくれました。樹脂の多い松などを燃やしても上に何かを乗せるわけではないので煤も気になりません。今回は焚き付けにスノコをバラした廃材を使いましたがかなり爆ぜてこれが焚き火台なら燃えかすが飛びまくっていただろうと思います。KELLY KETTLE は大きな物は注ぎに慣れとコツがいりますが湯たんぽの漏瑚に注ぐくらいは問題無しでした。今回は風が少しおさまった状態で 5インチ FIRE BOX ストーブとステンレスケトルでも湯沸かしさせましたがやはりケリー爺さんには敵いませんでした。
Posted by ponioponio at 2025年02月26日 08:37
ケリー爺さんはもし空焚きオーケーなら松ボックラーとしてはとてもいいロケットストーブなんですけどね。

煙突部分分離でケトルが抜ける外れる二重構造なら生き残れそう。
でも、沸くの遅くなりますね。

私はソロストーブもファイヤーボックスフリースタイルも2軍落ちしてますが、ケリーさん(足つきの500ml)は煙がほぼなく松ぼっくファイアれるのでまだ一軍です。
500mlは栓がないですが、シャンパンコルクがキツくフィットするので、水筒兼ケトルとしてかなり便利です。
Posted by さる at 2025年02月26日 00:22
 
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