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2017年06月19日

ビクトリノックス・アウトライダー



以前から何度もブログにアップしてきた一本のナイフ。赤いハンドルと美しい INOX の肌。マスプロでありながら個体差が極めて少ない高品質なツールナイフ。
仕事でも日常でもキャンプやデイハイクでも使われてきた《お気に入り》の一本、ビクトリノックス・アウトライダーNL。今回あらためてアップします。

【 アウトライダー 】

VICTORINOX 0.90 23 アウトライダーNL は
ロック付きのブレードを持つラージサイズの
スイス製ツールナイフです。これをスイスアーミーナイフと呼ぶかどうかは別として、赤いハンドル、INOX(ステンレス製)ブレード、各種ツール、それらは正にスイスアーミーナイフだね。

『スイスアーミーナイフはアルミハンドル!』という方、『いや、今はナイロンハンドルのラージブレード!』という方、スンマセン。大目にみてちょーらい。



*右が20年近く使ってるアドベンチャーNL、左が
今回の主役アウトライダーNL

ビクトリノックスがロック付きのラージブレードを発売したのはいつのことだったか。それが発売された頃、私はそれらを販売する側だった。私も発売後すぐにそれを買った。アドベンチャーNLというシンプルなモデルだったが人気があったのはラックサックNLというノコギリ付きのモデルだった。私はその後アドベンチャーNLをもう一本買った。よほど気に入っていたのだろう。それらは一本が行方知れずとなり、残る一本は台所で包丁の代わりに使われてきた。今は台所の棚に CASE のナイフと一緒に置かれて食品などの封を切るのに使われている。



アウトライダーNL はラックサックNL にハサミとフルオープンする細く長いフィリップスドライバー(+)が加えられたモデルである。この細く長い(+)ドライバーは人によって小さい(先端が)と感じるかもしれない。確かにこのドライバーはその形状から奥まった小さなネジを外す為のものの様だ。また固く締まったネジや径の大きなネジを外すのはネジ穴をナメたりドライバーにかなりの負荷が掛かるのでやめた方が良い。



缶切りと栓抜きは共に今の時代あまり使われない道具となってしまったがこれにも使い道がある。
どちらもその先端部のドライバー面(マイナス)を使って
箱などに貼られたクラフトテープ(粘着テープ)をカットできる。切るならナイフが、、、いえいえナイフはあきまへんで〜。これは前にも書きましたが粘着テープの糊はブレードに着くとなかなか取れません。せっかくのツルピカブレードに糊がへばり着いて切れ味も落ち抵抗となります。


ZIPPOライターのオイルがあればひと塗りで落とせます。またはZIPPOライターがあればタンク部分を抜いて底のウイックで拭いてやるときれいになります。ただこれはライターやオイルを持っている場合の話。だから出来るだけブレードには糊を着けない様にスルメイカ。


缶切りや栓抜き、裏面のリーマーでクラフトテープをカットする場合はこの様に指先を添えて先端部を軽く突き刺し手前に引けば簡単です。この時指を添えるのは深く刺して中の荷物を傷つけないようにする為です。


缶切りと栓抜きはステープラーの針を抜くのにも使える。青果などの分厚いダンボールを留めている太い針なら栓抜きがよく、文具のステープラーなら缶切りの先端がよいよい。ファイアースチールをこの缶切りで擦ると火花飛ぶ飛ぶ!そんな使い方もあるのさ。


ハサミはそのまんまハサミ。切れ味はとても良くガタつくことも可動部が外れることもない。板バネは畳んだ状態でもへたることなく、万が一折れた場合でもパーツとして販売されている。交換は道具(ポンチと叩くもの)とバネの芯を抜く時に置く台(私はもっぱらプライヤーの口の部分)があれば比較的簡単にできます。このハサミは糸や布、紙、リード線などを切ることができます。



*1970年代後半から80年代前半に放映されたイギリスのテレビシリーズで人気を博した《プロフェッショナルズ・特捜班 CI5》。その中で爆発物と思われる小包の封をスイスアーミーナイフのハサミでカットするシーンがありました。主人公のひとり(ボーディ)が赤いハンドルのスイスアーミーナイフを取り出しサッとハサミを取り出す(これが実に手慣れた感じ!)、もうひとり(ドイル)がそれを受け取り封をカットするといったシーン。
思わず『オォー』となりましたね〜。懐かしや〜〜。



ソーブレードは長さもあって使いやすそうだが木質によってはかなり引っかかりを感じるかもしれない。結果としてはちゃんとカット出来るが意外と労力がいる。特に太い枝などは途中でかなりの抵抗を感じるが、上から押さえつける感じで力を加えて押し引きすると良いようだ。クラフト用の柔らかな木材には使わない方が良い。切り口がボロボロになる。また合板もかなり苦労するだろう。このソーブレードは生木や落ち枝などを切るのに向いている。


リーマーはこうしてグリグリ穴を開けるのに使う。これで穴を開けておき木ネジなどを差し込みドライバーでねじ込む。木ネジはタップが切ってあるからそのままでもねじ込めるがナイフ本体に無理な力をかけない様に出来るなら穴は開けておいた方がいい。

*ずっと以前京都宇治の山奥でテントなしの野営をした際にケモノ侵入を防ぐためにハンモックを使って防御柵を設置したことがある。その時、ハンモックの一端をこのスイスアーミーナイフのリーマーを起こして突き刺し固定したことがある。蚊取り線香も立てられるぜよ。


トゥイザーズと呼ばれるピンセットは主にとげ抜きに使ってる。毛抜きとしても使える。私はこれを結構使います。爪楊枝も有れば便利だな〜て感じる。


アウトライダーのメインは何と言ってもこのブレードだろう。美しいラインのブレードは十分な長さを持ち欧州のナイフに見られる薄くしなる様な頼りなさはどこにもない。ピカピカにポリッシュされたINOXのブレードは水をよく弾きサビにも滅法強い。


ワンハンドモデル(片手でブレードを開ける)を除くスイスアーミーナイフはこの切れ長の溝に爪を引っ掛けてブレードを開く。他のツールも同じ。よく人差し指の爪を引っ掛けて恐々起こす人がいるが出来れば親指の爪が良い。一番力が入るし強いから。


親指の爪を引っ掛けブレードを起こしたら《キック》と呼ばれるブレードの付け根の部分を親指の先で前方に軽く押し込むとパチンとブレードが開く。そのまま押すとカッティングエッジで指の先を切りそうだけど ハンドルより先に指を出さないようにすれば怪我の心配はない。私は20年以上このやり方でブレードを開いているが一度も切ったことはないアル。


切れ味は抜群だが特別硬度は高くないので一日使ったら軽くタッチアップ(刃立て)しておこう。タッチアップはセラミックのシャープナーでも陶器の底でも良い。自分はもっぱらスパイタルコのセラミックシャープナーだ。この美しいブレードは食材から木材まで広い用途に対応しスライド式のロックも確実で安心だ。ただ、これを何かに突き立てるとか、刺してこじるなどシースナイフと勘違いした様な使い方はやめた方が良い。これは普通に考えればわかることだろう。バトニング?そんなアホな〜でも、やってみましたよ。(やったんかい!)
正直、気持ち悪かった〜。ロックが外れそうで外れない、、。やめましょね。


アウトライダーに限らずスイスアーミーナイフは高い品質管理で製造された世界的なツールナイフである。各ツールはその一つ一つが頑丈で高精度、工夫次第、アイデア次第で幾通りもの使い方ができる。しかし、これは単品独立した専用工具ではないことを覚えておこう。各ツールは頑強でも、これはいくつものパーツを組み合わせた複合品なのだ。全ての可動パーツは固くも緩くもなく丁度よく組み立て調整されてある。それらに専用工具のような負荷をかけたら、、例えば増し締めされたネジを無理に回そうとしたり、バールの代わりに固く閉じた物をこじ開けようとしたり、、それは正に無茶な使い方、誤った使い方なのである。これらスイスアーミーナイフにはそれに見合ったスケールがあるのだ。万が一にも専門職が使う道具と同じような使い方をしてはならないのであーる。


とにかく使い易い一本です。ビクトリノックスもウェンガーも若い頃から殆どブランクなく使い続けてきたけれど、いつどのモデルを手にしても同じ感覚で使える。慣れる必要などない。手にした瞬間から使い慣れた道具として普通に使えるのだから。


硬いものもスパッと、

柔らかなものはスィーと、

ハサミも使い様、

ponioでした。
またのお越しをお待ちしております。

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Posted by ponio at 20:51Comments(0)刃物道具たち日常使い

2017年06月17日

奥さんからプレゼント



『枝拾ってきたよ〜〜』と妻が言った。
『車に積んでるから〜』と付け加える。

なんでも仕事場の敷地の工事の際に切り倒された楠の枝だそうな、、。というわけで車の後部座席を覗いてみると、、ドカーンとぶっとい枝がゴロリと横たわっていた。『え、枝ね、、』どんだけー!いう太い枝だこと。

『キャンプの時に薪になるでしょ?』
『マカセトキー!!』と父ちゃん安請け合い。

というわけで、後日これを切り割りすることに。

『さあ!やりまひょか〜〜!』と誰もいない玄関先にアタシの声が小さく木霊する。

先ずは切り分ける。

一番手! ビクトリノックス・アウトライダー!
『え?、あたしですか?』と嫌々引っ張り出されたラージサイズのスイスアーミーナイフもこの丸太のような枝の前ではちっぽけなナイフに過ぎない。




始めはなかなかスムースに切り込んでいったアウトライダーですが、ソーブレードがスッポリ埋まる頃には引くも押すもかなり抵抗が強くなってきました。それでも頑張って70%ほどまで切り進みましたがここでギブアップ。『アタシには荷が重すぎます』と疲労困憊(オレか?)




ハイハイ、それではと登場した二番手は《奥さんのシルキー》これは細目立てのブレードです。シルキーさん、
なんの苦労もなくスリスリと音を立ててあっという間に残り30%を切り終えついでにと次の一本を切り出してくれました。流石ほぼ新品!流石日本製!


さあ、次の方〜。三番手はかれこれ8年ほど使ってる北欧はムーミン国(Finland)の FISKARS スライドソー。このところ年季が入ってきましたがその切れ味はまだまだ健在。シルキーとは対照的に荒々しくガリゴリとスピーディーに切り進みこれもあっという間に終了ス、余裕スネ!

四番手はブッシュクラフトブームの立役者的ノコギリ。これも北欧は Sweden王国から来た BAHCO 396 ラップランダー。これ最近ちょっと切れ味が落ちてきた気がしてたところ。たしかに新品と比べれば切れ味も落ちているだろうね。これもかなり酷使されたからね。でも、そこは元気な男の子!きれいにカットしてくれました。相変わらず龍角散みたいな切り屑です。


お疲れーす!

ついでと言ってはなんですが、、ここで新入りのテストとまいりまひょ。前回も軽くやってもらいましたが
今回はかなり手強いぜ〜、覚悟しいや〜〜。


新入りのイタリアの種馬こと LionSteel M5 /4.5インチブレード〜。というわけで、、問答無用でガツン!といきました。

ガツ!ガツ!ドス!バス!


楠の丸太がメリメリ〜と叫びます。ミシミシと割れ目が走る音がします。ガンバレ!イタリアの種馬ー!

ズバーン!

最後は別の丸太に乗せて、、パカッーン!

パチパチ〜〜(゚∀゚)



樹脂がこびりついたブレードを水洗いしてエッジをチェックチェック。ENZO 95 はベベルが潰れて乱反射してたしね。さて、、Lion さんはというと、、これが全くの乱反射なし。肉眼で見る限りは潰れもチップも見当たらない。ENZOも Kershaw も肉眼でわかるくらいエッジが潰れておりましたが、、LionSteel の Sleipner 鋼は大丈夫みたい。勿論、顕微鏡で調べればそれなりに潰れやチップも見つかるでしょうが。伊達に硬度HRC60〜61をうたっておりまへんな〜。でも、まだまだ経験不足なブレードです。野外での実戦もこれからこれから。さあ、これから過酷な日々が待っとるで〜。

奥さんからのプレゼントはありがたく薪にさせてもらいます、、といっても燃やすのは奥さん!あなたでしょ!



  


Posted by ponio at 16:15Comments(0)刃物camp道具たち

2017年06月13日

LionSteel M5 ライオンスチールのナイフ




この一本のナイフは北イタリアの Maniago という町で作られた。武骨だけど洒落っ気のあるイタリア〜ンなシースナイフである。これを作った 人は"molletta"というニックネームで呼ばれている。



このナイフは MANIAGO にある LionSteel という刃物メーカーが製造したイタリア製のシースナイフです。モデル名は《 M5 》そのあとにハンドル材を示す《 Olive wood 》がつく。


Google mapより


ニカ〜と笑ういかにもイタリアンなおじさん。
“molletta” さん(ニックネーム)が作ったアルよ。
《本名は Michele Pensato)ニカ〜〜( ^ω^ )


この イタリア製のナイフはフィンランドの Lamnia から取り寄せました。オーダーから1週間という迅速さでした。



イタリアらしい男前なシースナイフです。
ブレード長は約 4.5 inchだから自分が持っているシースナイフの中では ColdSteel の S.R.K より小さく、ENZO 95 より大きい。雰囲気はまるで変わるがブレード長だけなら愛用の MORA 860 とほぼ同じです。ただこちらは MORA に比べるとかなりの幅広なブレードです。


これもイタリアらしい本革のシースが付属します。いい出来ですわん。箱を開けた時の第一印象は意外と《大きくない》でした。


ハンドルは触ってみるとツルッとしているが平面的ではなく立体的。滑りそうで滑らない不思議なグリップである。


ハンドル材もイタリアらしい Olive wood。
精巧な造形美です。ハンドル材からブレード鋼材がムニュっとはみ出たフルタングのシースナイフです。



鋼材は UDDEHOLM の Sleipner tool steelです。このブレードの硬度を示す値はHRC60〜61となっています。これは中々のお硬いブレードです。自分にとっては初物の鋼材ですが UDDEHOLM のwebページを見ると、、
優れた耐摩耗性と耐チッピング性、高温焼き戻し後の高い硬度、、などなど鋼材としての優れた面がいろいろ書かれておりました。しかしその鋼材を活かすも殺すもナイフメーカー次第なのであります。さて、LionSteel や如何に!


クリップポイントなブレードデザイン。



M5 には他にも PVDコーティング(耐摩耗性皮膜形成)された Sleipner鋼のブレードもある。デザインはなかなか威圧的な刃物らしい面構え。でもね、、ちょっとひっくり返すと、、


ブレードの背(スパイン)から後端のランヤードホールを経てハンドル下面までエッジというエッジがきれいに丸められていて、この点は ENZOとは対象的。ENZO 95 はキリッと立ったエッジのソリッド感が魅力の一つですが LionSteel のM5はこのエッジを丸く仕上げることで武骨なデザインをかなり柔らかなものにしているのです。やんわりと膨らんだサム・ランプにも滑り止めは施されておらず、それが変に握り方を固定せず絶妙の握り心地。



Olive wood のハンドルは精巧な加工が施されています。湖面に立つさざ波のようです。


ブレード長は 4.5 inch で幅広です。
左の ENZO 95 は北欧系の伝統的なスカンディグラインド。木材をスイ〜スイ〜と軽やかに滑らかに削れます。右の Lion Steel M5 はこの北欧系スカンディグラインドでも、米国系のフルフラットなブレードシェイプでもありません。しいて言えば昔からあるクリップポイントやボウイタイプかな。このブレードは形こそオーソドックスなれど Sleipner という鋼材を得て新たなチカラを宿したブレードなのです。


バトニングしてみましょう。



ブレード上部の厚みが落ち枝を先へ先へと押し開くように割ってくれます。

ふ〜〜ん、イケるね〜Lionちゃ〜ん。


クルクルカールしてみると、、予想に反してなかなかスムースなタッチ。軽く削れます。


では ENZOでも、、こちらは流石のスカンディナビアグラインド!スイ〜〜と美しいカールヘアーの出来上がり。

M5 はミュージカル《アニー》の主人公みたいなクリクリカール。


円蔵さん(ENZO)は風に揺れるような軽いカールヘアー。美しいもんですわ。


“molletta”さんの美しくもタフなシースナイフ。イタリアらしい洒落っ気も忘れていない。 そしてバリ、切れる! (関西ではゴッツゥ切れまっせ〜!)
ほんなこつ良か刃物デスパイネ!(ホークスファンか!)




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Posted by ponio at 09:17Comments(0)刃物いろいろあるよ

2017年06月09日

バトニングする?しない?

バトニングというものを初めて見た時は『ほぉ〜』と思った。それが流行りだして動画サイトの一部のカテゴリーはバトニングで溢れかえった。中にはかなり無茶で無理矢理な要領の悪いやり方で四苦八苦してやっている人もいた。



自分でやってみると、割る木材の木質やその直径、使うナイフによって意外と簡単だったり手こずったりしたことを覚えている。


GransforsBruks Wild life hatchet

しかしそれから少ししてハチェットと呼ばれる小型のアックス(斧)を手に入れその使い方を学び実践してみてナイフによるバトニングよりはるかにパワフルなハチェットの威力を知った。しかしハチェットは意外と難しい。狙いを定めて振り下ろすが手元が狂ったりついつい癖が出て狙いが外れたり毎回正確な作業とならない。怪我をすれば必ず大きな怪我となるだろうと想像できた。しかし上手くなればテンポよく効率よく苦労せずスマートに木を割ることができる。だってそれはその為に作られた道具なのだから。



バトニングは始めから狙った所にブレードを当ててそのブレードの背を叩く。上から振り下ろすのはキレモノではなく叩き物である。狙ったところには既にナイフのエッジが置かれている。だから当て損ねることがない。割る対象の木材を置く場所がある程度硬く不安定でない場所なら誰でも簡単にバトニングを体験体感できるはずである。慣れてくると半分割りにこだわらず周りから割っていく、節を割るラインから外す、ブレードを叩くのと同時にハンドルも下へ押し下げる、叩きながら気持ち捏ねるなど技も身についてくる。



小さなウッドストーブや焚き火台に使う燃料として現地で調達した木材(木の枝や流木、倒木など)を焚べやすい様に加工するとする。大きく長く太い木材ならそれをストーブなり焚き火台なりに突っ込める程度まで切ったり割ったりしなければならない。そこで《キレモノ》が出てくる。手や足や立ち木などを使いバキッ!バキ!と豪快に折れれば《キレモノ》の出番はそれほどない。ただ、それが出来ない、又はかなり労力が必要ならその時こそ《キレモノ》たちが役に立つのだ。普通に考えると木を切るなら先ず思い浮かべるのが、、チェーンソー!確かに!でもそこはノコギリと言って!お願いザーマス。



木を切るのにノコギリを使う。これいたって普通でスマート。ノコギリは木を切るための専門道具だから。良く切れるノコギリは短時間で効率よく木を切ることができる


FISKARS X5

次に出てくるのが斧、アックス、ハチェット、鉈。切る対象の大きさや太さによっては通常持ち歩けるノコギリでは太刀打ちできないこともあるから人によってはノコギリよりアックスというのもうなずける。アックスは超がつくほどパワフルな道具だ。その能力と威力はナイフの比ではない。ヘッドの重さと形状によって切る割る削るなど様々な効果を遺憾無く発揮する。ただし、これを使うにはある程度の経験と細心の注意が必要で油断は絶対禁物。怪我はシャレにならないレベルとなるから。




そしてノコギリやアックスといった専門分化した道具を持たない時の為に出てくるのがナイフによるバトニングやチョッピングである。ノコギリやアックス、鉈などがあるならナイフによるバトニングもチョッピングも効率が悪く労力の要る作業法でしかない。

でもね(╹◡╹)、小さなウッドストーブや焚き火台の前に鎌倉の大仏さんよろしく鎮座してやるバトニングのなんと手軽で気軽なこと。わかるでしょ?

ハリャ〜〜!と雄叫びあげて(あげるか!)鬼の形相で(しないしない)真っ向上段からアックス振り下ろして狙い外し木片飛ばすより、ウリャ〜〜!と気合い入れて(入れない入れない)ノコギリ挽くより、コツンコツンと手際よくバトニングする時、僕はこれも有りだなって思うのさ。


Woodman's Pal

どデカイナイフを丸太でぶっ叩くならアックスや鉈を使う方がスマートスマートだし、汗と髪を振り乱し無言でチョッピングするならノコギリ使った方がスマートスマート。

ひとつ言えるのはアレ(バトニングもチョッピングも)やっってみたくなるのでザーマスのよ奥さ〜ん。



ほんの少しだけ太めの枝を切る時、ノコギリなら簡単だけど時としてガリっと噛み込んで挽きずらいこともある。そんな時、アックスや鉈なら枝を切り株などの上に置いて軽く振り下ろすだけで真っ二つ。アックスも鉈もない時はナイフを枝に当てて少し重めの枝でブレードの背を何度か叩いてやるといずれ枝は二つになってくれる。



林業や山仕事で鉈に慣れた人ならナイフを使ったバトニングもチョッピングも効率の悪い作業法でしかないはず。確かにそうなのだ。鉈が一番!となる。



ただ専門分化されたコツの要る大きな威力の道具を使わず、あまり力まず動かず腰を据えてコツコツやれるのがバトニングの良いところ。僕はもっぱら玄関で座布団敷いてコツンコツンとやっている。楽しいわけでも面倒だと感じることもなく、ただ無心で淡々と割ってる。

さて、そんな中また《それ》に使えるキレモノが、、、



つづく


  


2017年06月03日

道具雑記 2017 JUNE


福岡気象台 快晴 12:00の気温 26.1° 北の風5.2m 湿度47% 場所:室見川上流 日射しとても強し


今日の装備品。YEBISUの小型クーラーバッグに安売りのCB缶と SOTO ST-310、自作の風防、途中のスーパーで買ってきた飲み物と小分けされたバター、OD缶が固定できる小さなオーバルまな板、ビクトリノックスのアウトライダーを詰め込んできた。他にsea to summit のデルタボウルとその中にTrangia 289 の小さなフライパン、折りたたんだキッチンペーパーを入れてきた。パンはヤマザキのサンスイート。


SOTO ST-310 に自作の風防。先月のキャンプの際にボールの直撃を受けグニャリと曲がったアルミ板の風防は曲げ直して使っている。今度作る時は少し厚めのステンレス板で作ろうと思う。




風に背を向けてST-310を点火する。いつものブルーフレームは全く見えない。風で燃焼音も聞こえずユラユラと立ち昇る陽炎だけが燃焼の証。Trangia のフライパンにバターを溶かしてアウトライダーで厚切りしておいたパンを焼く。燃焼音もフレームも確認できないので火加減が難しい。パンの焼け具合を見てひっくり返す。ほんの数秒で焼き色がつく。焼きあがったパンにロースハムを一枚。味はハムの塩味と焦げたバターの風味だけ。でも柔らかくて実に旨い!



Vic.アウトライダーのロックブレードは食材を切り分けるにも十分な長さと切れ味をもっている。殆ど錆びることがなく(自分のは錆びたことがまるでない)手入れも楽チン。基本丸洗いで良い。ミラーフィニッシュのブレードや各ツール(ノコギリを除く)は使い込まれた今もピカピカだ。キャンプやデイハイクでもこれを持ち出すことが多い。Spyderco や Kershaw も良いけれどスイスアーミーナイフの信頼性には敵わない。


乗り出して一年が過ぎた《石橋1号》に最近オプションのカゴを取り付けた。仕事で必要になったからだが、実のところ大変重宝している。自転車で行くデイハイクの時も全てをザックに詰めこむ必要がなくなった。


小さなシェルターや途中で買った食材などを入れて移動できる。ダンプパウチや MOLLE仕様のスマホケースなども固定できる。ママチャリなら当たり前の便利さだ。BIANCHIに始まるスポーツ車に乗り出してからカゴの便利さをスッカリ忘れておりました。



笑'sの B-6君はわが家でも焼き物用グリルとして重宝されています。焼き物終えた後でケトルを乗っけてお湯を沸かすのもこのところのスタイル。着火を含めた扱いの殆どはオーナーであるウチの奥さんがやる。殆どとは《後片付け》はアタシのお仕事だからだ。有難い話じゃ、、ってなんでやねん!それはともかく、このB-6君、灰が翔ぶでザマスノヨ〜奥さん。最初はいいんだけどね、時間が経つにつれて灰受けからハラヒラホレハレ〜と白い灰が辺りに飛びまくるのです。風の影響を抑えるためウインドスクリーンを立てているけどやはり飛ぶものは飛ぶ。地べたで使ってる時は問題ないけどね、テーブルトップで使うとテーブルも食器も食べ物も灰だらけの人生さ。というわけで、先日のデイキャンプの前に100均のアルミトレイから切り出した板状のものでB-6君の灰受けの前後を塞いでみました。結果は、、飛ぶ飛ぶ!両サイドの小さな穴から飛ぶ飛ぶ!次回は前側を開けて後方と左右を塞ぐやり方で使ってみようと決意を新たにする勇者であった。






Trangia スピリットバーナーとフェロセリウムロッドによる点火。マッチ、ライター、チャッカマン、、ガスの切れた100円ライターでも(石を擦るやつ)火花が飛べば即点火できる。手軽で気軽、燃料もお安く手に入る 。





日常の風景。上からビクトリノックスのペティナイフと人参、次が Queen #4180と新ジャガ、下二枚が MORA
2010 と茄子。


ENZO 95 で頂き物の新鮮なキスを捌く。






  


Posted by ponio at 21:50Comments(0)道具たち