2020年03月29日
ストームクッカーをプチ改良と相性診断

『あら?』
なぜじゃー!
どうしてじゃー!
、、と寛平ちゃん扮するジジイみたいな心の叫びが湧き上がった日曜の朝。コロナ自粛をキチンと守り毎年恒例の里山の花見もデイハイクも中止して朝から奥さんと部屋を片付けキャンプテーブルを広げキャンプキッチンを部屋の中に再現。予定通りパンケーキを焼くことに。

自宅でやるといっても台所のガスコンロなど使わない。パンケーキは IWATANI の CB-ODX-1 と Trangia のストームクッカー25 で焼きます。二つの熱源を二人で手分けして一気に焼いては積み重ねます。
と、アタシが使う予定のストームクッカーですが、三本のポットサポートを広げてフライパンを置くとカタン、と傾く。『あら、?』何度やっても傾く。ムムム、、フライパン縮んだか?ストームクッカーが大きくなった?そんなわけない!ということは、、長年の使用でポットサポートが曲がったか、フライパンが歪んだか、いずれにしてもこのままじゃ使えまへん。そこで、、

アタシの《やっつけ仕事》専用の頭脳がガタガタゴトゴトメリメリと動き出します。LEATHERMAN・RAPTOR を取り出し、とあるキャンプ場でどこかのガキの投げたボールが当たってひん曲がった SOTO ST-310 の即席風防をジョリジョリとカット。

切り出した小さなアルミ版をストームクッカーの三本のポットサポートに巻き付けて留めていきます。三本全てに巻き付けたら終わり〜。これでポットサポートを外に広げてもアルミ板がストームクッカーの風防のリムに当たって拡がり方が抑えられます。これでフライパンを保持するスペースが若干小さくなるざんす。

ポットサポートを内側に倒しても影響なし。

この様にフライパンを目一杯片側に寄せても、、

反対側のポットサポートからもずり落ちなくなりました。
これぞ《やっつけ仕事》!
パンケーキの後は弱火で湯沸かしざんす。弱火にしてるのはお湯が沸くまでゆっくり食べられるからざんす。
ponio でした。
追記
こちらは改造話ではありませんが、ちょっと工夫のお話。

スピリットバーナーに燃料を入れたら蓋をギュッと締めて逆さまに。一度二度、こうすることでアルコール燃料がバーナー燃焼部の縁に染み渡ります。蓋を外すとバーナーの外縁にも少量のアルコールが染み出します。ここですかさず点火。するとバーナーの上部全体が炎に包まれます。こうすることで予熱時間が少し短縮、本燃焼に移行しやすくなります。これは工夫というよりコツですね。

こちらもチョイ工夫。私の持っているストームクッカーの DUOSSAL はアルミとステンレスの積層素材を使かわれています(ソースパンとフライパン)。水分の多いものは気になりませんが、練り物やタマゴなどは油を引かないとこびり着きを起こします。そこで、《くっつかないクッキングホイル》を先に敷いてから炒め物をします。これで目玉焼きもくっつかずきれいに剥がせます。

炒め物は基本的にバーナーを中火にします。これもコツ。

目玉焼きは最後にお湯を数滴垂らして蓋をすればきれいに仕上がります。写真ではミニトランギアのソースパンを被せています。

ケトルがなくて もTrangia のソースパンは注ぎ上手です。
ケトルを省けば内部の収納が多少増えます。これも工夫かな。

Trangia ストームクッカー27 with LODGE
Skillet 6.5
この組み合わせは異例中の異例デス。何故ならストームクッカーにはフライパンが付属しているし、鋳鉄製のスキレットなど収納と重さの点から論外と思えるかもしれません。しかーし、どうせ焼くならスキレットが良いとのご指摘(奥方から)を頂き、この組み合わせなったでござる。わざわざストームクッカーと組み合わせたのは風の強い環境条件であったこと、焚き火ができない環境であったこと、他の調理を考えて付属のソースパンが鍋としてケトルとして使えることなどからストームクッカーになりました。

ストームクッカーの風防内の五徳を広げるのはフライパン使用時と同じ。ただし LODGE スキレット6.5 を乗せる時は半ば無理やりな感じになります。上の写真では本来フライパンを乗せる位置からさらに下で支える形になっています。スキレットの縁が上に向かって広がる形なのでこれ以上はズリ落ちません。

ポイントはココでござる。三本ある五徳の一ヶ所をスキレットのハンドルのすぐ横の膨らみに当てる。これで微妙な水平状態となりますルゥ。

スキレットはハンドルを握り前後に振って炒める様な調理には向かない。ある意味扱いが簡単。火加減と時折やるかき混ぜと引っくり返しくらいでいい。一度蓄熱すれば弱火で調理できるのも燃料的には安上がりデス。アルコールバーナーの弱火でも十分に焼き色がつきます。勿の論で、スキレットが蓄熱するまではアルコールバーナーも強火です。スキレットから煙が立ったら一旦下ろしてアルコールバーナーにスライドさせた蓋を取り付け弱火にして再びスキレットを戻します。表面をパリッと焼きたい時にはこの組み合わせです。
さあ、お次の二人〜、

ストームクッカー27 とミニ トランギアのフライパンです。これに何の意味があるの?

ストームクッカー27に付属の専用フライパンはメーカーのカタログデータでは180mm径となっています。対するミニトランギア(28-T)に付属するフライパンは150mmとなっています。当たり前ですがストームクッカー27の五徳にミニトランギアのフライパンは小さ過ぎます。

しかし、そこは何とか使えるのがトランギアのスゴいところ。ミニトランギアのフライパンのリム(縁)を三本ある五徳の内二本の五徳の端に乗せます。

ほんで〜上の写真の様にフライパンにポットハンドルを付けた状態で残る一本の五徳をハンドルの中に収める様に設置します。これでほぼ水平となります。

これは以前にストームクッカー27でミニトランギアのフライパンを使った時の写真です。この時はフライパンをクリップしたハンドルを輪ゴムで開かない様に固定して、前方二ヶ所は開いた五徳に引っ掛け残る一本は風防の中に収めて、かわりにハンドルを風防の縁に乗せてあります。この状態でハンドルの輪ゴムを外すとハンドルは開いてフライパンが固定できなくなります。

ミニトランギアのフライパンを使う理由の一つにソーセージ焼きがあります。この小さなフライパンにソーセージをいっぱいに敷き詰めて焼くとコロコロ転がらず綺麗な焼き色がつきます。頃合いを見計らってソーセージをたこ焼きのようにコロコロ転がしてやると均等に焼き色がついて美味しそうですよ。

転がさない技はスキレットも同じです。敷き詰めてはじめ強火で煙が立ったら弱火で焼き焼き。
さて上の二つのフライパン、スキレット6.5とミニトランギアのフライパンは本来ストームクッカー27の専用ではありません。これらを使う理由は、、、例えばスキレットはその蓄熱性を活かした焼き物やアヒージョ(あまり好きではないが、、)の様な調理に使えるからです。焼き物はノーマルのフライパンでも出来ますがやはりスキレットで焼き色をつけると中は柔らかく外はパリッと仕上がります。
ミニトランギアのフライパンを使う理由は単純にこびり着きにくいから。ワタシのストームクッカー27 は DUOSSAL 。ソースパンもフライパンも内装がステンレスで食材によっては油を引いた上でそこそこの弱火でないとバッチリこびり着いてしまいます。ただし、DUOSSAL はガシガシ擦り洗いしても問題ないのですがね。後が面倒なだけです。たまたまストームクッカー27の中にミニトランギアのフライパンが収納(一番底に)できるため使っているだけです。
これら二つのフライパンはハンドルが付いた状態で火に掛けることになります。つまり、ハンドルに熱が伝わり素手では持てなくなる事があります。その為に、アルコールバーナーの消火や火力調整の際にはハンドルを何かで包んで持ち上げる必要があります。うちはもっぱら革製のワークグローブでハンドルを包んで持ち上げています。要は熱くなければ何でも良いのです。

これはストームクッカー27 にシリコーン製の水切りをセットしたところです。ストームクッカーは引っくり返し使っています。勿論、普通に置いてセットしても良いのですがこの方がスムースに水が落ちたもので。ベースは使わず風防だけを普通に置いてセットするのもありですが、ベースとの噛み合わせ部分に土が入るとガリガリいって組めなくなることもあるのでこうやっています。

現在は廃盤となってしまった EVERNEWさんのセラミックコートクッカーシリーズ。鍋物したりご飯を炊いたりカレーでもうどん作るにも重宝する。写真は手持ちの2.8L の分ですがストームクッカー27 には五徳を開いてやれば無理なく乗せられます。
お次の二人は、

これはストームクッカー25 に LODGE のスキレット8 。五徳は開いたままで乗せます。

三方どれもこんな感じに固定されます。不安定感はありません。純正のフライパンを使用する時と違いフライパンの底が風防の中に位置するので風の影響を殆ど受けません。

ここがポイント。スキレットと風防とのクリアランスです。ベースの細かな穴が見えます。この隙間が塞がると下方から上方への対流が損なわれます。酸欠になり燃焼不良を起こすかもしれません。

ストームクッカー25 (サイズL)に LODGE のスキレット⑻ を乗せて弱火でシシャモを焼く。フライパン用アルミホイルを敷いておきます。スキレットが温まるまでは焼ける音もしませんが、ハンドルまで温まる頃にはジュウジュウと焼ける音がし出します。あとは、蓋をしてじっくりと焼きます。

シシャモ焼いたら弱火のままでケトルを掛けておきます。あえて弱火にするのは時間稼ぎのためです。こうしておくと ご飯を食べ終わる頃に沸沸とお湯が沸いています。ガンガンと沸きすぎることもなく程よく沸騰しています。

さて最後はストームクッカー25 にユニフレームのミニダッチ6を乗せているところです。これは五徳をそのまま中に倒していますがダッチを支えているのは左右に飛び出したハンドル部分です。

浮いています。でも五徳が純正のソースパンを保持する高さと丁度同じくらいです。

風防のリム(縁の部分)にミニダッチの取手部分を乗せる感じです。この時にステンレス製の吊り下げハンドルは二本とも片側に倒しておきます。ミニダッチを持ち上げる際には取手もハンドルもかなり熱くなっていますから厚めの皮手袋かリッドリフターで持ち上げましょう。

これはね、SOTO ST-310 にストームクッカー27 の風防をはめ込んだ合体技どぇーす。風防の一部をヤスリでコリコリ削ってそれだけ。五徳は風防内のポットサポートをそのまま利用。ストームクッカー27を持ち出す時にST-310も持って行く。微細な火力調節と長時間の連続燃焼が必要な時にこの組み合わせで使いますのよ〜奥さん。