2016年07月07日
ナイフの基本 その2
ナイフの基本 PART 2
前回、《ナイフの基本》と題してご紹介したのは主にフォールディング(折りたたみ式)ナイフについてでした。最も基本的で安全な扱いと意識の持ち方を私なりに書かせてもらいました。
今回はその第二弾です。
取り上げるのは《シースナイフ》。
《シースナイフ》とは簡単に言うと《折りたたみ式》ではない鞘に収めるタイプのナイフをさします。シースはそのまま鞘の意。他にもケースとかスキャバード、サックなど呼び方もマチマチです。



この4本のナイフはいずれも《シースナイフ》です。私がこの数年キャンプやデイハイクなどで使ってきた実用品ばかりです。写真の4本のナイフにはいずれも樹脂製のシースが付属しています。樹脂製シースはナイフのブレードやハンドルの一部までを型取りして成型され、差し込むときに僅かに開いて、収まると元に戻る、樹脂の弾性を活かしたロック機構と言えます。他にもホックやベルクロ、突起などによって差し込まれたナイフを固定する仕組みもあります。

上の写真は革製のシースが付属したモデルです。革製シースは古くから存在し飾り気のないプレーンな表革の物や様々な模様や飾りを施した物まであり、使い込むほどに色艶に変化が表れ味が出てきます。一方で使い込むうちに革が伸びたり型が入ったりで全体的に差し込んだ時のホールドが甘くなったりします。また、表面加工されていないカーボンスチールなどの錆びやすい鋼材で造られたブレードを長期間差し込んだままにしていると湿気や革をなめす時の薬品の影響でブレードに錆が浮くこともあります。革製のシースにナイフを収める時は水気を拭き取り、保管は湿気の少ない環境が良いでしょう。中には革製シースからナイフを抜いてブレードには油を薄く引きラップや油紙で包んで別々に保管する方もいらっしゃいます。


上の写真は RANDALL M3-7という米国製のナイフです。01スウェーデン鋼をブレードの鋼材に鍛造(叩いて延ばして鍛える)で造られました。ハンドル材は輪切りの皮を重ねて圧縮し後端をネジ留めしてあります。


この RANDALL のシースナイフはブレードの鋼材が01スチールとかスウェーデン鋼と呼ばれるいわゆる錆びる鋼材で造られています。RANDALLナイフがスウェーデン鋼を使うのには長年の実績に裏打ちされた鋼材としての信頼性があるからです。錆びやすい反面、素晴らしい切れ味と研ぎ易さ、私的には刃持ちもかなり良かった記憶があります。

ただ、それでも革製シースに収めて保管している私は時折ナイフを抜いては薄く油を引いておきます。また、以前にオピネルのナイフの項でも書いたガンブルーによる酸化皮膜をブレードに施してあります。これはもう20年近く前に自分でやりました。それ以来、錆は一切浮いていません。
さて、先にも書きましたが、シースナイフは《折りたたみ式》ではありませんので、構造上は可動するパーツを持ちません。一般的にはブレードとハンドル部が何らかの方法で結合されております。ブレード後端ががハンドルの中まで差し込まれた状態で密着固定された物やブレードとハンドルを兼ねる一枚の鋼材をハンドル材で挟み込んだ物などがそうです。また、鋼材そのものを加工してブレード先端からハンドルまでを一体成型するタイプのナイフもあります。
《折りたたみ式》フォールディングナイフの利点はそのまま《折りたためること》です。《折りたたみ》の理由は単に携行時のサイズダウンだけではなく、刃の付いたブレードを安全に収めて携行できる部分にあります。
ではシースナイフの利点は何でしょう?
*使用の目的に合わせて多くの種類が販売されている。
*基本的に頑丈である。
*比較的ハードな作業にも使える
*シースから抜くだけで使える。
そんなところでしょうか、、
最初の《目的に合わせて多くの種類がある》とはシースナイフには手のひらに隠れそうな特異に小さな物から、もはや鉈や刀と呼ぶにふさわしいかなり大型で刃体長の長い物まで様々な種類があります。刃体長だけではなく、薄刃の物や逆に分厚く重いブレードを持つものもあります。
それぞれに何らかの目的を想定したデザインや造りになっているのが基本ですが、中には単なるデザイン的要素だけの物や映画のイメージそのまま模倣したもの、完全に武器として作られたであろう物まで多彩です。
木を削る、彫るカーヴィングナイフ、魚をおろすフィレナイフ、獲物を解体するハンティングナイフ、トラウト&バード、ダイビング時に携行するダイビングナイフ、投げることを目的にデザインされたスローイングナイフ、軍などの厳しい規格やテストを通った軍用の正式装備品のナイフ(いわゆるサバイバルナイフもこの辺が出どころ)。

正しい使い方とは言えないかもしれないがチョッピング(斧の様に木などに叩きつける)やバトニング(ナイフを木に当て他の何かでナイフの背を叩いて切り割りする)、またブレード先端部を突き刺してこじる、又は近年流行とも言えるブッシュクラフト(自然の中でナイフなどを使用して道具を作り、火を起こし、狩りをして獲物を捌き、シェルターなどの寝床を作る、そういう自然界における昔ながらの知恵と工夫を実践するスタイル、米国流に言うならサバイバルかな?)それら様々な用途目的に合ったナイフ選びができるのもシースナイフならでは。
次の《シースナイフは頑丈である》、は実は必ずしもそうではない。使い方を誤ればシースナイフも欠ける、折れる、曲がる、ハンドルが抜ける、割れる、ガタが出るなどの破損を招きます。先に書いたチョッピングやバトニングは本来ナイフが持つ耐久性を超えた無茶な使い方とも言えます。ただ、やってみたら出来た、何の支障もなく壊れもしなかった、だからそんなハードな使い方でもやってる、きっとそうなのです。そして『おー、、タフなナイフだ!』と満足する。それがチョッピングやバトニング専用に特別な素材や造りの頑強さを持った物なら別ですが。本来その様な作業は斧、アックス、ハチェット、鉈、マシェリ(マチェット)、などが専門としてきた分野なのです。

勿論、ナイフにはその様なハードな作業をこなす能力が備わっているのも事実です。シースナイフの中でも一枚の鋼材でブレード先端からハンドル末端までを造り、それを何らかのハンドル材で挟み込んで造られたシースナイフの構造をを《フルタング》といいます。この単純な構造はブレードが折れない限りは使い続けられるタフさを備えています。《フルタング》=《頑強》と言われるのもわかります。勿論、無茶をさせればブレードがポキン!といくこともありますが。

写真は長年愛用してきた Queen のシースナイフ。ハンドルが割れました。ブレードはフルタングで刃持ちも抜群、1日を通して使い続けても切れ味が落ちないタフな一本でしたが、、無理なバトニングでハンドルを割ってしまいました。勿論、ブレードは何ともないので修理の方法をあれこれと考えております。
《シースナイフはシースから抜くだけで使える》、、当たり前やん!そうですね。当たり前だけどこれもシースナイフの利点なのです。フォールディングナイフは使う時にはナイフを握った利き手とは別のもう片方の手でブレードを開かなければなりません。近年では片手だけでサッとブレードの開閉をすることができる物も多く見られます。マスコミがやたらに騒ぐバタフライナイフもそうです。フォールディングナイフを片手で開閉するのはカッコ良さとは別です。片手で何かを握り、もう片方の手でブレードを開かなければならない状況があるのです。片手が使えない、片手が塞がっている状態です。そんな時にサムスタッドやサムホール、フリッパーやアシストオープンなどワンハンドでブレードの開閉が出来るのは至極便利なことです。
シースナイフはシースから抜くだけで使える、、ブレードを開かなくても良いのです。当たり前だけど大切な利点でもあります。
ではシースナイフの欠点は何でしょう?
それはズバリ、サイズ的な携行性の悪さ、そして携行時やそれを抜いた時の周囲への配慮が必要であるということ。

先に紹介した RANDALL のM3-7はご覧の通りのデザインです。このナイフには本来の目的(ハンティング・獲物の解体)があり、その為のデザインであり決して人を威圧したり恐怖感や不安感を煽る為のデザインではないのです。が、、実際は何も知らない人がこのナイフが抜かれたのを見たら、、間違いなく不安や恐怖といったストレスを感じることでしょう。周囲に子供がいたりすれば 『緊急避難 』『通報』されるかも。それが一般的なキャンプ場でも周囲への配慮なくしてはこの様な大きなシースナイフは持って行けません。ここはアメリカやカナダの広大な自然でもなければ北欧の森林の中でもないからです。勿論、正当な理由がない持ち歩きに関しては銃刀法違反で逮捕の可能性も十分にあるサイズです。【キレモノ】の項でも書きましたが、本人にその気がなく(人を傷つけたり脅したりカッコつけたり)、単純に純粋に木や食材などを切る道具として使う為に持って行ったのに周囲から要らぬ詮索と追求を受け必要のない言い訳をしなければならないのは実に不愉快で腹立たしいことです。私はこれまでその様なトラブルに巻き込まれたことは有りませんが、私の気づかぬところで私を警戒していた人がいたかもしれません。

チョッピングもバトニングもブッシュクラフトも楽しんでやってるうちが花です。理解していない人たちとの要らんトラブルにだけは巻き込まれないように。楽しく安全に場所と周囲を意識してこの便利な道具を使って下さい。



我が家の場合、キャンプ場ではテントサイトに置かれたテーブルにいつもMORAのシースナイフが置かれてあります。それをうちの奥さんがサッと抜いて小さなカッティングボードでトマトや野菜を肉を切り分け何かを作ります。その横では私が小さなハンドアックスで薪を割り、時にはシースナイフやフォールディングナイフで更に細かい焚き付けを作ったりしています。不用意にナイフを抜いたり、手に持ってシゲシゲと眺めたり、必要もなくぶら下げて歩いたり、要もなくあたりの木々を切ったり削ったり、そんなことはしません。必要がないからです。逆にテントサイトを離れる時にはナイフは車載ボックスなどに収納して他人の目には触れないように気をつけます。
シースナイフは目的に合った物を選べばきっと役立ちます。品質にもよりますが多少の無理(チョッピングやバトニング)もきいてくれるでしょう。そのナイフ、ブレード鋼材に合った適当な手入れを怠らず、切れ味が落ちたら自分で研ぎ直す。そうやって使っていくことが愛用への道です。それでも必要を感じなくなったらスイスアーミーナイフ一本でも買えば損はありませんよ。
ponioでした。
前回、《ナイフの基本》と題してご紹介したのは主にフォールディング(折りたたみ式)ナイフについてでした。最も基本的で安全な扱いと意識の持ち方を私なりに書かせてもらいました。
今回はその第二弾です。
取り上げるのは《シースナイフ》。
《シースナイフ》とは簡単に言うと《折りたたみ式》ではない鞘に収めるタイプのナイフをさします。シースはそのまま鞘の意。他にもケースとかスキャバード、サックなど呼び方もマチマチです。



この4本のナイフはいずれも《シースナイフ》です。私がこの数年キャンプやデイハイクなどで使ってきた実用品ばかりです。写真の4本のナイフにはいずれも樹脂製のシースが付属しています。樹脂製シースはナイフのブレードやハンドルの一部までを型取りして成型され、差し込むときに僅かに開いて、収まると元に戻る、樹脂の弾性を活かしたロック機構と言えます。他にもホックやベルクロ、突起などによって差し込まれたナイフを固定する仕組みもあります。


上の写真は革製のシースが付属したモデルです。革製シースは古くから存在し飾り気のないプレーンな表革の物や様々な模様や飾りを施した物まであり、使い込むほどに色艶に変化が表れ味が出てきます。一方で使い込むうちに革が伸びたり型が入ったりで全体的に差し込んだ時のホールドが甘くなったりします。また、表面加工されていないカーボンスチールなどの錆びやすい鋼材で造られたブレードを長期間差し込んだままにしていると湿気や革をなめす時の薬品の影響でブレードに錆が浮くこともあります。革製のシースにナイフを収める時は水気を拭き取り、保管は湿気の少ない環境が良いでしょう。中には革製シースからナイフを抜いてブレードには油を薄く引きラップや油紙で包んで別々に保管する方もいらっしゃいます。



上の写真は RANDALL M3-7という米国製のナイフです。01スウェーデン鋼をブレードの鋼材に鍛造(叩いて延ばして鍛える)で造られました。ハンドル材は輪切りの皮を重ねて圧縮し後端をネジ留めしてあります。


この RANDALL のシースナイフはブレードの鋼材が01スチールとかスウェーデン鋼と呼ばれるいわゆる錆びる鋼材で造られています。RANDALLナイフがスウェーデン鋼を使うのには長年の実績に裏打ちされた鋼材としての信頼性があるからです。錆びやすい反面、素晴らしい切れ味と研ぎ易さ、私的には刃持ちもかなり良かった記憶があります。


ただ、それでも革製シースに収めて保管している私は時折ナイフを抜いては薄く油を引いておきます。また、以前にオピネルのナイフの項でも書いたガンブルーによる酸化皮膜をブレードに施してあります。これはもう20年近く前に自分でやりました。それ以来、錆は一切浮いていません。
さて、先にも書きましたが、シースナイフは《折りたたみ式》ではありませんので、構造上は可動するパーツを持ちません。一般的にはブレードとハンドル部が何らかの方法で結合されております。ブレード後端ががハンドルの中まで差し込まれた状態で密着固定された物やブレードとハンドルを兼ねる一枚の鋼材をハンドル材で挟み込んだ物などがそうです。また、鋼材そのものを加工してブレード先端からハンドルまでを一体成型するタイプのナイフもあります。
《折りたたみ式》フォールディングナイフの利点はそのまま《折りたためること》です。《折りたたみ》の理由は単に携行時のサイズダウンだけではなく、刃の付いたブレードを安全に収めて携行できる部分にあります。
ではシースナイフの利点は何でしょう?
*使用の目的に合わせて多くの種類が販売されている。
*基本的に頑丈である。
*比較的ハードな作業にも使える
*シースから抜くだけで使える。
そんなところでしょうか、、
最初の《目的に合わせて多くの種類がある》とはシースナイフには手のひらに隠れそうな特異に小さな物から、もはや鉈や刀と呼ぶにふさわしいかなり大型で刃体長の長い物まで様々な種類があります。刃体長だけではなく、薄刃の物や逆に分厚く重いブレードを持つものもあります。
それぞれに何らかの目的を想定したデザインや造りになっているのが基本ですが、中には単なるデザイン的要素だけの物や映画のイメージそのまま模倣したもの、完全に武器として作られたであろう物まで多彩です。
木を削る、彫るカーヴィングナイフ、魚をおろすフィレナイフ、獲物を解体するハンティングナイフ、トラウト&バード、ダイビング時に携行するダイビングナイフ、投げることを目的にデザインされたスローイングナイフ、軍などの厳しい規格やテストを通った軍用の正式装備品のナイフ(いわゆるサバイバルナイフもこの辺が出どころ)。

正しい使い方とは言えないかもしれないがチョッピング(斧の様に木などに叩きつける)やバトニング(ナイフを木に当て他の何かでナイフの背を叩いて切り割りする)、またブレード先端部を突き刺してこじる、又は近年流行とも言えるブッシュクラフト(自然の中でナイフなどを使用して道具を作り、火を起こし、狩りをして獲物を捌き、シェルターなどの寝床を作る、そういう自然界における昔ながらの知恵と工夫を実践するスタイル、米国流に言うならサバイバルかな?)それら様々な用途目的に合ったナイフ選びができるのもシースナイフならでは。
次の《シースナイフは頑丈である》、は実は必ずしもそうではない。使い方を誤ればシースナイフも欠ける、折れる、曲がる、ハンドルが抜ける、割れる、ガタが出るなどの破損を招きます。先に書いたチョッピングやバトニングは本来ナイフが持つ耐久性を超えた無茶な使い方とも言えます。ただ、やってみたら出来た、何の支障もなく壊れもしなかった、だからそんなハードな使い方でもやってる、きっとそうなのです。そして『おー、、タフなナイフだ!』と満足する。それがチョッピングやバトニング専用に特別な素材や造りの頑強さを持った物なら別ですが。本来その様な作業は斧、アックス、ハチェット、鉈、マシェリ(マチェット)、などが専門としてきた分野なのです。

勿論、ナイフにはその様なハードな作業をこなす能力が備わっているのも事実です。シースナイフの中でも一枚の鋼材でブレード先端からハンドル末端までを造り、それを何らかのハンドル材で挟み込んで造られたシースナイフの構造をを《フルタング》といいます。この単純な構造はブレードが折れない限りは使い続けられるタフさを備えています。《フルタング》=《頑強》と言われるのもわかります。勿論、無茶をさせればブレードがポキン!といくこともありますが。

写真は長年愛用してきた Queen のシースナイフ。ハンドルが割れました。ブレードはフルタングで刃持ちも抜群、1日を通して使い続けても切れ味が落ちないタフな一本でしたが、、無理なバトニングでハンドルを割ってしまいました。勿論、ブレードは何ともないので修理の方法をあれこれと考えております。
《シースナイフはシースから抜くだけで使える》、、当たり前やん!そうですね。当たり前だけどこれもシースナイフの利点なのです。フォールディングナイフは使う時にはナイフを握った利き手とは別のもう片方の手でブレードを開かなければなりません。近年では片手だけでサッとブレードの開閉をすることができる物も多く見られます。マスコミがやたらに騒ぐバタフライナイフもそうです。フォールディングナイフを片手で開閉するのはカッコ良さとは別です。片手で何かを握り、もう片方の手でブレードを開かなければならない状況があるのです。片手が使えない、片手が塞がっている状態です。そんな時にサムスタッドやサムホール、フリッパーやアシストオープンなどワンハンドでブレードの開閉が出来るのは至極便利なことです。
シースナイフはシースから抜くだけで使える、、ブレードを開かなくても良いのです。当たり前だけど大切な利点でもあります。
ではシースナイフの欠点は何でしょう?
それはズバリ、サイズ的な携行性の悪さ、そして携行時やそれを抜いた時の周囲への配慮が必要であるということ。


先に紹介した RANDALL のM3-7はご覧の通りのデザインです。このナイフには本来の目的(ハンティング・獲物の解体)があり、その為のデザインであり決して人を威圧したり恐怖感や不安感を煽る為のデザインではないのです。が、、実際は何も知らない人がこのナイフが抜かれたのを見たら、、間違いなく不安や恐怖といったストレスを感じることでしょう。周囲に子供がいたりすれば 『緊急避難 』『通報』されるかも。それが一般的なキャンプ場でも周囲への配慮なくしてはこの様な大きなシースナイフは持って行けません。ここはアメリカやカナダの広大な自然でもなければ北欧の森林の中でもないからです。勿論、正当な理由がない持ち歩きに関しては銃刀法違反で逮捕の可能性も十分にあるサイズです。【キレモノ】の項でも書きましたが、本人にその気がなく(人を傷つけたり脅したりカッコつけたり)、単純に純粋に木や食材などを切る道具として使う為に持って行ったのに周囲から要らぬ詮索と追求を受け必要のない言い訳をしなければならないのは実に不愉快で腹立たしいことです。私はこれまでその様なトラブルに巻き込まれたことは有りませんが、私の気づかぬところで私を警戒していた人がいたかもしれません。

チョッピングもバトニングもブッシュクラフトも楽しんでやってるうちが花です。理解していない人たちとの要らんトラブルにだけは巻き込まれないように。楽しく安全に場所と周囲を意識してこの便利な道具を使って下さい。



我が家の場合、キャンプ場ではテントサイトに置かれたテーブルにいつもMORAのシースナイフが置かれてあります。それをうちの奥さんがサッと抜いて小さなカッティングボードでトマトや野菜を肉を切り分け何かを作ります。その横では私が小さなハンドアックスで薪を割り、時にはシースナイフやフォールディングナイフで更に細かい焚き付けを作ったりしています。不用意にナイフを抜いたり、手に持ってシゲシゲと眺めたり、必要もなくぶら下げて歩いたり、要もなくあたりの木々を切ったり削ったり、そんなことはしません。必要がないからです。逆にテントサイトを離れる時にはナイフは車載ボックスなどに収納して他人の目には触れないように気をつけます。
シースナイフは目的に合った物を選べばきっと役立ちます。品質にもよりますが多少の無理(チョッピングやバトニング)もきいてくれるでしょう。そのナイフ、ブレード鋼材に合った適当な手入れを怠らず、切れ味が落ちたら自分で研ぎ直す。そうやって使っていくことが愛用への道です。それでも必要を感じなくなったらスイスアーミーナイフ一本でも買えば損はありませんよ。
ponioでした。