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2022年08月15日

イエロー・ビクトリノックス




こんにちは、ponio です。
先日、英国の web サイトにてオーダーしたスイスアーミーナイフが終戦の日に届きました。ワタシにとっては久し振りのニューモデルです。


ワタシが今回手にしたスイスアーミーナイフはご存じビクトリノックス社の 【 Explorer 】と呼ばれるモデルです。ハンドルカラーはブライトイエロー、ワタシにとっては初イエローです。


今回購入したモデルはスタンダードモデルと呼ばれる17機能のモデルです。


ハンドル長 91mm 最もスタンダードなサイズです。


搭載されたツールは4列。ハンドルはそれなりの厚みがありますがワタシはかえって握りやすい。


ラージブレード。ステンレス鋼で今時の粉末治金鋼に見られる高い硬度には及びませんが、実用上は全く問題のない硬度で研ぎやすくワタシ自身40年近く使い続けてきて一度も不満を抱いたことはありません。ワタシは右利きなのでいずれは刃付けを右:7 左:3 の割合で研ぎ直すかもしれません。


スモールブレードはペンブレードとも呼ばれます。ラージブレードより薄くその分鋭利です。今時はナイフで鉛筆を削ることも無いでしょうが、ワタシはけっこう使います。ある説明にはペンブレードはもともと鉛筆用ではなく羽ペンの形を整える為のものだったとか。まあ、鉛筆削りで良いでしょう。


缶切りも今の時代はあまり出番はないかもしれません。しかし、これには缶切り以外にも使い道があります。こちらのブログで何度も書かせてもらいましたが、ワタシはこれを荷物の開封に良く使います。

こんな風に人差し指を添えて梱包に使われる粘着テープをカットします。ナイフのブレードでカットするとテープの糊が付着して一気に切れ味が落ちます。

そしてこれも使い方の一つ。ステープラーの針を抜く。先端のドライバー部分を差し込みこじ開け引っ掛け抜き取ります。梱包に使われる太いステープラーから文具のステープラーまでこれ一つで簡単に抜き取れます。紙を綴じる際に使われる文具のステープラーの場合は先端部で爪を起こして反対側から引き抜きます。それと、、この缶切りのエッジはファイアースチールをスパークさせる時にとても有効です。


栓抜きも今の時代は瓶ビール開けに使うくらいですね。でもね、これも梱包のテープをカットしたり固くハマった蓋をこじ開けるのにも使えます。根元に設けられたワイヤーストリッパーも何度か使ったことがあります。


フィリップスドライバー。上で出てきた缶切りと栓抜きの先端部に設けられたマイナスドライバーと合わせてプラスマイナスのドライバーセットになります。


エクスプローラーのフィリップスドライバーは WENGER のバルダンと同じで180度のオープンタイプ。先端部の形状や大きさはほぼ同じですが、エクスプローラーの方がやや細長く作られています。WENGER の方は180度起こして強く押し込むと簡易的なロックが掛かり力のかかる作業でも不意にドライバーが畳まれることはありません。エクスプローラーの方は90度で簡易固定される為、オフセットドライバーの様な使い方ができます。


ハサミ。手前がエクスプローラー、奥が WENGER のバルダン。このハサミには大きな違いが二つあります。一つは刃の形状、エクスプローラーの方はよく研がれた直刃、ワタシはこれで爪を切ります。一方の WENGER の方はギザ刃です。もう一つは WENGER のハサミは支点(鋏要)の部分がネジ式となっており使っているうちに緩んで動刃と静刃にガタが出てきます。ガタが出ると全く切れなくなります。対するビクトリノックスの方はカシメ(潰し)てあるため長年使ってもガタが出ることはありません。ワタシが初めて買ったビクトリノックスのハサミはネジ式でした。


Magnifying Glass は虫眼鏡。これ使う? ワタシは使いますよ〜。


コルクスクリューはそのまんまコルク抜き。ワタシは以前、京都宇治の山奥でテント無しのソロ野営したことがありますがその際にハンモックを獣避けネットとして使ったことがあります。その時ハンモックの一方をスイスアーミーナイフのコルクスクリューで固定しました。このコルクスクリューにはオプションでミニスクリュードライバーがセットできます。

コルクスクリューは固い結び目を解くのにも使えます。


マルチフックと呼ばれるこのツールも使わないようで意外と使えます。何かを束ねて縛った後でこれを引っ掛けナイフ本体を持ち手にしたり、針金をねじって何かを固く固定するときにも使えます。ナイフ本体を丸洗いした後で水切りのためにぶら下げたりもできます。


リーマーも使いますなぁ~。これで木部にグリグリ穴を開けてからネジをドライバーでねじ込む。これまで仕事でも日常でもそんなシーンが数多くありました。また、これも粘着テープのカットに使えますし、蚊取り線香を立てるのにも使えます。このリーマーには糸を通す穴が開いています。ここに糸を通して厚い布や革を縫い合わすことが出来ます。

同社のティンカーのリーマーには糸通しの穴はありません。


コルクスクリューを起こした時に見える小さな穴はオプションで購入可能なステンレス製の針を収納する為のものです。針を何に使うかって? ワタシなら靴ズレや火傷の水膨れにライダーで軽く炙った針を突き刺して水を抜く、とかですかね。

さて、ワタシにとっては20歳の時に初めて買ったビクトリノックス【 グランプリNo. 1 】以来15〜16本目(もしかしたらもう少し多いかも、)のスイスアーミーナイフです。メーカーもビクトリノックスや WENGER、Swiss Buck などです。



これらスイスアーミーナイフやレザーマンと言ったいわゆるマルチツールと呼ばれる多機能ツールを使いこなすには『脳』が必要です。この場合の『脳』とは『マルチツール脳』です。

一つ一つのツールをどんな場面でどんな風に使うのか、それをシュミレーションし実行に結びつけるのが『マルチツール脳』です。これはスマホを使いこなすのと同じことです。ワタシのスマホ(iPhone )にはユーティリティと呼ばれる部類の便利なアプリがいくつか入っています。しかし、それらはただ単にインストールするだけでは全く役に立ちません。それらが役立つ場面では直感的にそれらのアプリと頭が結びつかなければならないからです。マルチツールもまた同じです。場面場面で何をどう使うかは(何でもかんでも無理矢理にではなく)シュミレーションとそこへ結びつくための『脳』が必要なのです。

ponio

追記

届いてから各部をあれこれ動かしたり点検してみました。結果、どのツールも昔に比べてかなり軽く動く様に組み立てられていることがわかりました。昔のモデルはパーツなど全体の作りはとても均一でムラがなく一様に同じ固さ、同じ滑らかさがありました。しかし、このエクスプローラーは実に軽く動きます。だからと言ってガタがあるわけではありません。それともう一点、大小のブレードが結構荒削りでした。ストロッピングに使う革の名刺入れでブレードを撫でてみると革の表面が真っ白になるくらい荒い仕上げでした。コシのないペラペラの紙に当ててみますと見事に破れました。ならばと、600〜2000番まで耐水ペーパーでベベルを磨き直し最後に再び革の名刺入れでストロッピング。今度はペラペラの紙もスィ〜と切れました。


さて、このエクスプローラーの携行(法的に認められる環境と目的の下での)ですが、理想的な専用シースがあります。しかし残念ながら日本国内では流通していません。それはフラップ付きのレザーシースで背面には角度調整が可能な金属製のクリップが付いています。必要な時にワンタッチでベルトに装着できて好みの角度からナイフを引き抜ける。はあ〜なんでこんな便利な物売ってへんの? というわけで、2022/08/22 Amazon U.S.A にorder。



VICTORINOX のベルトハンガーとナイフのキーリングを使ってベルトから直接ぶら下げる方法も考えました。ナイフはパンツのバックポケットに収めます。同社のベルトハンガーはそのままでは先端部のレバー式ナスカンが使い難く別の物に交換しました。ナイフ本体側には初めパラコードなどを編んで取り付けていましたが、キーリング側のツールを使う際に邪魔になるのでこのエクスプローラーについては本体側には極力何も付けないことにしています。


先端部をレバー無しのタイプに交換することでナイフを取り外す際には親指でゲートを押し込みながらキーリングを外すことが出来ます。取り付ける際にはキーリングでゲートを押し込みながらそのまま引っ掛けます。先端がクルクル回らないので片手でも機械的に着脱できます。


快晴の朝のベランダで小学生の様なことをやる。新聞紙の端にマジックで黒く塗りつぶした丸を描き、エクスプローラーのレンズで焼いてみる。曇天の日には煙も上がらなかったがこの日は集光させると直ぐに煙が上がりました。冬場の収れん火災も同じですね。ほんの1分ほどで新聞紙の黒丸は焼けて穴が開きました。これでブッシュクラフトの火起こしする? しないやろなぁ。


  


Posted by ponio at 22:49Comments(0)刃物camp道具たち日常使い