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2015年10月02日

Feather と Dragon

ponioでございます。

以前【 SVEA と Dragon 】と題して私にとって初めてのガソリンバーナーでもあり完全無比なバックパッキングストーブでもあった《オプティマス SVEA 123R 》と当時最新鋭で発売間も無かった《 MSR Dragon Fly 》の明暗くっきりの使用歴について書かせてもらいました。

今回は 【 Feather と Dragon 】と題してガソリンバーナー達の今をご紹介。好きな人だけ見てね。


Coleman 442 Feather Stove

言わずと知れたコールマンのガソリンバーナー現行品のひとつ。現行品は1レバー、つまり燃料流量と火力調整を1つのレバー操作に簡略化したモデルです。難しいことはともかく、操作自体は簡単で単純明快、反面、かつての2レバータイプの様な微細な火力調整(特に弱火〜とろ火)がレバー操作だけでは出来なくなった。現行品は何も手を加えなければ強中二段階の火加減で弱火までは小さくはならない。昔の2レバーを知る人からは何とも不器用残念的な現行品であろう。


MSR Dragon Fly Stove

MSRの分離式(ストーブ本体と燃料タンクが)ガソリンバーナーの系譜を受け継ぎながらも強火だけではなく、超とろ火まで微細に火力を操れる器用なバーナーであり、コールマンで言うと2レバータイプと言える。勿論、現在も販売中であるが私のは最初期のモデルでポンプユニットのみ現行品である。


Dragon Fly ポンプユニット(現行品)

ホンマよう壊れましたわ、これ。と言っても壊れたのは初期モデルのポンプユニットで表面はツルツルの艶あり、色は赤青、燃料調整バルブは金属製で円板型だった。現行モデルは赤一色で艶消しタイプ、燃料調整レバーはワイヤータイプに変更されている。


Dragon Fly 現行ポンプユニット

こちらは6〜7年前に買ったもので以来一度もトラブルなし。旧タイプはクラック(ヒビ)に割れ、破損と兎に角よう壊れました。それも旅の途中で、、、。前にも書きましたが最初の時は海の家の廃材から針金を失敬して割れた部分をつなぎ直し、二度目は燃料バルブ基部のクラックからガソリン漏れ、この時は最初に壊れたポンプユニットを予備(パーツ取り)に持っていっており二つのユニットのパーツをあれやこれやと入れ替えて何とか乗り切りました。


元気に働く Dragon Fly 現行品

二度のポンプユニット破損はその後 MSRと分離式ガソリンバーナーに対する不信感とトラウマになりました。ポンプユニットを新型に買い替えはしたもののバックパッキングに連れ出すことはなくなり、時折デイハイクなどで使うのみのお蔵入り状態でした。

その Dragon Fly が現役復帰を果たしたのは2〜3年前のこと。家族でBBQに行った際に大鍋で煮込みうどんを作ったのがキッカケでした。そしてその時に気づいた笑撃^_^;の事実! ナント!私はこのバックパッキングストーブの火力をほんの僅かしか使っていなかったのです、、、。それはそのあまりにもケタタマシイ燃焼音が原因でした。点火して火力調整ツマミを捻るとバババババー‼︎と唸りを上げるこのストーブ。それがあまりに喧しくて知らず知らずの内に最高火力まで上げることをしていなかったのです。おそらくは中火、いやそれ以下の状態だったと思われます。大鍋で煮込みうどんを作った時になかなか煮立たず、そのくせ音ばかり喧しい、イライラして火力調整ツマミを反時計回りに全開!ババババー‼︎からズゴォー!!最後は コォー!!という少し甲高いような強烈な燃焼音。そして程なく煮てたぎるうどん鍋に『えぇー!?』こ、これが最高出力!?

、、と、まあそんな感じで復活の狼煙をあげた面目躍如の MSRガソリンバーナーでありました。



一方、コールマンの442 は最初から絶好調。1レバーの不器用な火力調整や脚をたたむ以外に折りたたむことも出来ないダルマみたいな図体はけっして今時の軽量コンパクトで凝った仕組みのバーナーではないけれど、その単純明快で何よりも素晴らしく簡単手軽な点火プロセスには他のガソリンバーナーが面倒くせ〜などと感じられるほど。だって、、、取り出して脚を開いてポンピング20回で即点火。更に15〜20回ほどポンピングしてやるだけで安定した火力が得られるのだから。


多くのバックパッキングシーンを支えてくれた堅牢確実なる SVEA 123R でさえその点火までのプロセスや本体が温まり暖機運転から本格燃焼に移行するまでの時間は時として面倒くさく感じたり(滅多にないが)、時間に余裕のない時や連れの分まで湯を沸かしたりする時にはチョットばかり待ち遠しく感じられるのである。



その点ではコールマンのバーナーにみる点火プロセスの簡単さは特筆ものだ。SOTOの MUKA だって、、確かに。でもね、コールマンは燃料タンク一体式故に組み立ての手間ひまは無く、ポンピングもいたって簡単でその必要回数も少ない。コンパクトにならない反面、取り出して、より短いプロセスで点火安定するコールマンの素晴らしさは不朽とも思える。

だからこそ私はコールマンのストーブをキャンプやドライブランチの時の移動途中の休憩に使っている。相性の良いクッカーと組み合わせておけはいつでも手早く湯が沸かせるから。カップラーメンやスープや珈琲だけならこれで十分であり、これが一番だと感じてる。ホント。

ガスは確かに簡単で火力の調整も完璧、レギュレーター付きの機種やガスの種類を使い分ければ冬季でもドロップダウンせずに使える、点火も殆どがオートイグナイターで簡単、ポンピングも要らない。だけど、真夏の車内など積んでおくには危ない環境条件がある。私の場合は初夏から晩秋まではガソリンバーナーを使い、初冬から春先まではガスを、一年を通じて使うのはアルコールというスタイルが出来上がっている。


実は今日も午前中から Dragon Fly を持ってチャリハイクしてきた。川辺のベンチに腰を下ろしてバーナーを組み立てる。別に面倒だとは感じない。ポンピングしてプレヒートして中火以下で運転する。静かな川辺にやかまし過ぎる燃焼音は気がひける。時折バルブを目一杯開放するがやはり強烈すぎてすぐに戻す。逆に中弱火くらいの方が沸騰までの時間がかかって、その間にゆっくり食い物や珈琲の支度ができる。



午後からは妻と夕焼けドライブ。稲穂波打つ田園の端っこでコールマンに火を点す。火力を最高にしても田園を渡ってくる風や自然のざわめきの中では無音に近い。程なく湯が沸き珈琲を淹れる。夕陽に背を向けるように車のハッチバックを開けて腰掛けコーシーを啜る。美味くも不味くもないけどコールマンだけは変わらず簡単やな〜。


つづく








  


Posted by ponio at 22:10Comments(0)熱源道具たち変化