厳冬キャンプ 2025年 2月

ponio

2025年02月26日 16:30







これらの写真が今回のキャンプを如実に物語っています。今年度最後(?)の「雪景色」。予報(北西)に反して反対方向(南東)からビュービューと吹きつける強い風と大粒の雪にこれはとても焚き火ができる状況ではないと早々に判断、冬キャンプを始めて11年、初めて焚き火を諦め、初めて石油ストーブに頼りました。


結局、こうなりまして候。今回は自宅で廃棄寸前だった古いトヨトミの石油ストーブをメンテナンスし直して持ち込んでいました。キャンプ場に着いたのが予定通りのお昼、そこから荷物運びとテント設営、奥さんはテントの中で自慢の巣作り、アタシは石油ストーブを活かすため DDの4×4タープを強風と吹雪の中で四苦八苦の七転び八起き(タープほんま苦手ー!)で張り終えたのが16時前のこと、、。ホンマに精魂尽きましたわ。石油ストーブに火を入れ椅子とテーブル、ゴミ入れだけを設置。嗚呼〜ストーブ暖かい!


あたしが風雪の中でタープシェルター設営に四苦八苦している間、暖かなテントの中で巣篭もりしていた奥さんを完成したタープの幕中にご案内。「こんな巣篭もりキャンプしたかったー♪」と奥さんも喜んでおりました。


その後、風雪は激しさを増し、、、


次から次と雪雲が通り過ぎてゆきます。タープの周りを御百度参りの如くぐるぐる回ってガイラインと打ち込んだペグの具合を何度も確認します。どうぞ飛ばされませんように、、と。



しかしのんびりとはしていられません!あたしには日暮れ前までに二つの湯たんぽを熱々のお湯で満タンにしておかなければならないと言う使命があるのです。予定では KELLY KETTLE (写真)と Quechua のステンレスケトルを同時に沸かすはずでしたがこの風では焚き火も危なくて無理と判断。とりあえず火の粉が飛びにくい KELLY KETTLE にほぼ満水の水を入れ点火。点火時は風下に向けていたベースの開口部を点火後に風上に向けると凄まじいトルネード燃焼。たまたま東屋脇に置かれていた真っ赤に錆びたBBQコンロを利用して KELLY KETTLE を稼働させました。風が強くても気温が低くても燃やせば湯が沸く KELLY KETTLE の実力発揮です。


その後、風が弱まったタイミングで予定通り 5" Firebox Stove と Quechua のケトルのコンビネーションで湯沸かしを始めました、が再び風が強まり危険な状態に、、


この両者、今回の環境条件では圧倒的に KELLY KETTLE が優位でした。FIRE BOX も薪をガンガン放り込んで最大火力を引き出せばお湯を早沸かしするくらい簡単ですが、、この日は風がやばすぎました。雪は降っていましたがあたりは一面の枯野です。下手すれば火災の危険もあります。FIRE BOX は一回目の沸騰後に使用中止し、Trangia のストームクッカー(ガス使用)にあとを任せました。


タープが風で膨らんだり凹んだりすることを考えてストーブを安全な位置に設置し直します。タープはAフレームで片側をほぼクローズ、反対側は換気のために半分だけ開放しました。日没とともに気温は急降下しましたがタープの幕中はポッカポカでありました。



午後7時前から予定通り『すき焼き』の開始です。Trangia ガスバーナーと TR-23 五徳、ストームクッカーのベースを逆さまに組み合わせずっしりと重い鉄製のすき鍋をのせ、いざ!すき焼き!


前回の正月キャンプの際に安い海外産牛肉を買い失敗だったとリベンジを誓う奥さんが国産牛肉で挑む!舵取りのあたしはガスバーナーの火力を調整しつつ食っては「旨い!」を連発。奥さんと温燗で乾杯しながら吹雪の夜を『すき焼き』で乗り切る。

たらふく食って二人でさささっと洗い物を済ませ歯磨きしたあと奥さんは巣に戻った。あたしは道具箱から二つのランタンを取り出し『おひとり様』時間がスタート。


まっこと小さな灯りではあるがテーブルの片隅に置いておくだけでなんとなく落ち着くUCO改装のオイルランタン。


もちろん忘れておりませんフュアハンドランタンの灯。今回は石油ストーブと燃料共用。



すき焼きシステムをそのまま使って石油ストーブにかけたばかりのケトルを再度沸騰させる。ダークラムをたっぷりと注いだ蜂蜜紅茶を啜り夜の吹雪を眺めて過ごす。


夜9時、タープ幕中の温度は15℃。風が一段と強さを増す中もう一度ガイラインの張り具合を点検して回る。このあと更に幕中の温度が下がり出したためここが潮時と石油ストーブを消してペールに入れたゴミ袋を閉じ上から荷物を乗せて小さな野生動物に備えます。最後にタープの出入り口を完全に閉じておきます。


Quechua のポップアップテントの後方は本来大きくオープンできて中のウォールの上半分はメッシュです。穏やかな気候の時はこれを開放することで明るく風通しの良い最高の寝床となるがこの日は予報とは真反対の風がテント後方から吹き付けていたためレインフライを兼ねた外側のキャノピーを閉じて更にペグダウンしても吹き込む風が冷たかった。


そこでいつも予備に持っていくスノーピークのポンタでテント後方を覆いペグダウン、余った裾部分をテントの底に入れておく。更にこれがずれない様にテント前方に長いガイラインを張ってタープのサイドポールに繋いでおいた。



テントの入り口は既に着雪している。わが家の Quechua ポップアップテントは大人ひとりがなんとか横になれる程度の前室があるが床面がブルーシートと同様の素材なので冬場は足や手がつくととても冷たい。そこで今回はこの前室にモコモコのフリースを敷いておいた。靴は前室の両サイドに、暖色の小さなランタンも置いてある。


冬キャンプの「あるある」は夜間のトイレ行脚です。自宅では夜間にトイレに行くことは殆どありませんが、冬キャンプではいつも以上に温かなものを飲んで過ごすため寝る前に行っても必ず一度は行きたくなるのです。あたしは意を決し起きると寝床で温めておいた厚手のウールソックスを履き裏地付きの暖パンとフリース、その上にダウンを羽織りヘッドランプと共に外に出ます。防寒用のライナーが付いた大きめのブーツを前室から持ってファスナーを開けると一面真っ白〜。


Quechua のハーフシェルターは倉庫がわりに使われます。夜間はここにランタンをひとつ置いて寝ます。


午前零時半過ぎ、外は風もおさまり雪も止んでいましたが足跡が残る程度の雪が積もっていました。


朝は6時に起床ス。テントの中で完全防寒して外へ出ると一面真っ白、、帰りやばいかな、、いや、帰れるかな、、と不安がよぎる。夜間の強風に耐えたフルクローズのタープシェルターに移動し最初に石油ストーブに火を入れる。


Quechua のステンレスケトルにウォーターバッグから水を注ぐと、、あら不思議。シャーベットマウンテンの出来上がり。


タープシェルターの出入り口を半分開けて Trangia ガスバーナーに火を点す。ガスは正月キャンプに使った残りのPXガス(キャプテンスタッグ)。缶の表面が半分凍りつきながらも何度もお湯を沸かしてくれました。


ストーブの火が安定したらまだしばらくは寝ている奥さんのブーツを温めておきます(なんて優しいオットセイ!)。沸騰した Quechuaのケトルもストーブの乗せて沸々やっておきます。ストーブの右の端(熱くならない)に置かれたサーモスの保冷缶ホルダーは冬の必需品。専用の蓋をすればそのまま保温タンブラーとして使えます。これに熱々のカフェオレを作り置きしておきます。


お次は1.4LのTrangia ケトルでお湯を沸かします。冬キャンプではお湯はいくらあっても良いので沸かしては保温ボトルにストックを繰り返します。前日に沸かしたお湯をボトルからケトルへ、こうすることで沸騰時間も短くなり燃料も節約できます。保温ボトルは常に満水にしておきストーブの周りに置いておきます。


夜に降り積もった雪はふわふわサラサラのパウダースノーなので風が吹けば多くは吹き飛ばされます。日が昇って少し経つとこの様に残った雪も溶けていきます。






しかしそれも束の間、次の雪雲が新たな雪を降らせます。そして短時間のうちにあたりは真っ白に。



雪が降りしきる中、テントの中でシュラフや毛布を畳んで圧縮するルーティン作業をしていた奥さんが外界に出て参ります。「きゃー!」が第一声。


キャンプの朝飯は家と変わらずパンと卵とコーヒーと決まっております。違うのはバターを染み込ませたパンを炭火で炙り焼きすること、卵やソーセージも炭火で調理することです。そのために炭は熾しておかなければなりません。


風があるので火は焚けませんがFIRE BOX ストーブにアルコール燃料満タンのトランギアバーナーを仕込んで点火、その上でオガ炭を熾します。アルコールバーナーの燃料が尽きる頃にはカンカンに熾た炭の出来上がり。


熾した炭はすかさず用意していた B-6君に移します。さあ、炭火の近火の威力発揮です。パンは油断すると黒焦げになるので付きっきりでこんがり焼きます。


ソーセージと卵はすき鍋で。


朝飯を食う頃にはタープシェルターの中はポッカポカの温室状態です。


それにしても強い風の中よく持ち堪えてくれました。

朝食後は始めボチボチやがてササささっと、最後はバタバタドタバタと正午の撤収に向けて動きまくります。そしていつもの光景といつもの台詞、、
「おかしいなぁ、、なんで帰りの方が荷物がいっぱいになるの?」
要は積み方なんです、わかっとるのです、はい。


帰宅後の奥さんの談

冬キャンプ11年目にして初の焚き火ナッシング、そして初の石油ストーブ使用。もっと早くにすれば、、と思ったでしょ? ずっと考えてはいたんですが、わが家のキャンプスタイルで石油ストーブを活かそうと思えば更にデカいテントに買い替えるか、アタシが苦手とするタープワークで温室を作らなければならず、今日まで青空キャンプだったわけです。

それにしてもアタシのタープ苦手意識なんとかならんものかね。ロープワークはボーイスカウトで習って以来全然苦にならないから良いのだけれど。

ponio でした。


あ、そうそう、、今回のキャンプで真っ黒黒スケになってゴシゴシの刑になったのは Quechua のケトルだけでした。


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